同い年の渡部くん⑨
実は、渡部さん、
初お見合いの時に、
「家庭環境が近しい人が良いな!」
って言うのは言っていて。
そこは私も同感だし、
私自身も、なんとなく渡部さんと育ち方が似ているのかなぁ…っていうのは、初回から感じていたんだけど。
その日の夜。
「今日は本当にありがとう!!
わざわざ来てくれたのに、何もなくてごめんね」
的なメールを送ったら、
「いや、俺はすごい楽しかったよ!
何よりりおなちゃんが育った環境を見る事が出来て良かった。
俺たち、嗜好もなんとなく似てるけど、
改めて育った雰囲気が似てるなって思った!」
っていうメールが来た時…
え、ちょっと待って…
まさかそのリサーチが目的だった!?
って思ってしまったワタスは勘ぐり過ぎ…?
「育った環境、似てた?」
「似てる!
街の雰囲気とか…」
私は、渡部さんの育った環境を見た事は無いけれど、かなりしっかりした家庭である事は、なんとなく伝わって来ていて。
私は私の家しか知らないから、これが普通レベルな訳で、よそ様から見て高いか低いかなんて知らんけど…
しっかりした家庭で育ったであろう渡部さんから、似てる!って言われて、悪い気は全くしなかったんです。
実家は勿論、見せていないですけどね。
なんとなくの街の雰囲気だけで感じ取ってくれた何かがあったのかもしれない。
それ自体は良いんだけど…
これが査定して、される結婚活動だと言う事を、
ワタスは
忘れていた…
完全に…
たった今まで…
そう、私は、バカみたいに何も考えず、フラフラと地元紹介をした訳だけど…
渡部さんからすると、
今日のデート1日でも、ある種、
自分の結婚相手として相応しいのかジャッジする為に、わざわざ車で近所まで来たんじゃないかと思うと…
末恐ろしくなってきました
そこまで考えての行動なのか、
単純に向こうもフラっと何も考えずに来てくれたのか本意は分からないけれど…
同い年だからって、
一回一回、査定されているって事が
すっぽり頭から抜けていました
じゃないと、
「化粧問題があるから、
ZOOMは勘弁!」
とか普通送らないよね…
ある意味、初心に返らされたというか…
単純にツレと会っているわけじゃなくて、
あくまでこれは結婚活動なんだ、って事を思い出したデートとなりました…
ほんと…
ゲームにドラマに漫画に…
オススメしてる場合じゃないな…
この間に、他のライバルはめっちゃ家庭的女子アピールしているかもしれんね笑
昔はモテ女だった私が婚活…?
過去の栄光を抱えながら、本格的婚活に乗り出したアラサーが描くドタバタリアル婚活物語。
現在、婚活を頑張っておられる同志の皆さん。 これから婚活しようか悩まれている未来のお仲間さん。
婚活とは全く無縁の既婚者さん。
もう全ての方へ。
「ふふふ」と思わず笑ってしまう物語をお楽しみください♡
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